千年の歴史
吉野はそもそも村々が集まってできた町で、現吉野町は1945年に旧吉野町、上市町、中荘村、中龍門村、国樔村、龍門村が合併して生まれました。
この町で最も古い歴史を持つ産業は、住民の暮らしを囲む森林からはじまりました。恵まれた気候と集約的な伝統技術が合わさり、「吉野杉」と「吉野桧」は全国でも卓越した品質の木材のひとつとして、400年もの間その名を馳せています。
たくさんの寺院や神社が点在する「吉野」は、7世紀に書かれた古事記、日本書紀、万葉集にも記述があり、日本の歴史にもゆかりのある土地なのです。後に天武天皇となった大海人皇子が壬申の乱の前に身を潜めたのも、1330年代に北条幕府を倒して建武の中興を遂げた後醍醐天皇が南朝の拠点として選んだのも吉野です。
吉野は、高野山と熊野三山と共に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、2004年にユネスコ世界遺産に登録されました。